HIV/エイズと貧困

  1. HIVエイズと南アフリカ
  2. なぜ広がってしまったの?
  3. なぜエイズで死ななければいけないの?  <大人がHIVエイズの影響を受けるということ>
  4. 必要とされていること
  5. エイズ孤児
  6. エイズの影響を受けて育つ子どもたち    <子どもがHIVエイズの影響を受けるということ>
  7. 貧困がもたらす南アフリカの問題       <格差社会の中での貧困><若者の抱える闇>
  8. 南アフリカの失業率

1.HIVエイズと南アフリカ

南アフリカ共和国の総人口は約4900万人。


HIV陽性者の数は推定560万人

 ※HIV陽性かどうかは検査を受けて初めてわかるのでこの数はあくまで推定です。

南アフリカ共和国は世界で一番HIV陽性者の多い国です。15歳から49歳の成人人口の17.3%、つまり5人に1人くらいがHIV陽性者と考えられています。

この感染率は2009年の17.8%よりもわずかに低下していますが、近年再び微増傾向にあると言われています。

1年間でエイズによる死者は約27万人。この数も2009年の31万人よりも減少。これは無料のARV治療が2004年から徐々に始まったことによるものだと思われます。

27万人のエイズ死。つまりその人たちの子どもが「エイズ孤児になる」ということも意味しています。

 

15歳未満のHIV陽性の子どもの数は約46万人。2009年の33万人よりも増加しています。

 

2.なぜ広がってしまったの?

エイズは実は予防可能な病気です。

→くわしくはこちら

南アフリカ共和国で蔓延してしまった理由としては、アパルトヘイトによって生み出された人種差別による社会・経済のシステムや、政府によるエイズ対策の遅れ、エイズ治療薬の普及の遅れなどが大きく影響しています。

  1. アパルトヘイトによる影響                                        
  2. 政府によるエイズ対策の遅れ                                      
  3. エイズ治療薬の普及の遅れ                                       

 

3.なぜエイズで死ななければならないの?

ARV(抗レトロウイルス治療)薬というエイズの発症を抑えるために有効な薬を、南アフリカの貧しい人々が手に入れることができるようになったのは、2004年も過ぎてからでした。

 

エイズ治療薬の導入が遅れた理由については、南アの政府の誤った判断だけでなく、先進国の製薬会社が知的財産権(特許権=パテント)を主張して南ア政府に対して裁判を起こすなど様々な障害がありました。

 

2001年に一度南アフリカは治療薬を導入するチャンスがありましたが、国際社会の動きに翻弄され、また政府も誤った判断をしてしまいました。このことがなかったら、220万のHIV感染者の命が救われ、母子感染予防プログラムをっもっと早くから導入していたら160万人の命も失われずにすんだだろうと推定されています。

 

南アの多くのHIV陽性者が、自分の感染を公表しながら治療薬を求めるための闘いを長年続けた中で、無料治療が実現したのです。ニバルレキレもこの運動に参加しました。                                                                                              →TAC(治療行動キャンペーン)についてはこちら

 

                                           

大人がHIV/エイズの影響を受けるということ

例えば・・・

  • 検査を受ける勇気を持てず、リスクのある性行為を体験した人は、自分が感染していないか、常におそれを抱いたり孤立感を抱えることになる。
  • HIVに感染するとわかった時に、死を意識する。恐れや子どもや家族への罪悪感を抱える。
  • 社会的・心理的な様々な苦しみを経験する。
  • 体力的に働けなくなり、家庭の収入が減る。
  • 会社を解雇されることを経験する。 (HIVを理由とした解雇は法律で禁止されていますが、実例は多くあります。)
  • 家族や友人に秘密を抱える、あるいは打ち明けたことによって大切な人を失う経験をする。
  • 差別や偏見を受ける。
  • 収入の減少やストレスによって、エイズ発症のリスクが高まる。
  • 感染していると知りながら、家計のために売春する女性も存在する。
  • 治療や支援に必ずしも届かずに、途方に暮れてしまう人も存在する。
  • 親しかった家族や友人をエイズで失ったことによる、遺された人たちの悲しみ。
  • 膨大な人数をエイズ死で喪失することによって、コミュニティの調和が崩れる。

など、様々な困難を経験することになります。

→エイズの大人たちへの影響について

 

 

4.必要とされていること

必要なことは大きく分けて4つあります。

  1. 予防・啓発活動などのエイズ教育   
  2. 検査・カウンセリング体制の充実
  3. HIV陽性者への治療や支援の充実  
  4. 差別やスティグマ(烙印)をなくす働きかけ

1については、南アフリカでは様々な取り組みが実施されています。

2については、南アフリカは検査体制はきちんとつくられていますが、医療機関によるカウンセリング体制の質の差があることは否めません。

3においては治療へのアクセス(治療を受ける権利を手にすること)が大きな目標となります。

4においては、伝統的な文化も理解しながら、正しい知識を伝えていくことが重要です。

 

→くわしくはこちら

→ニバルレキレの実践しているエイズ予防教育はこちら

5.エイズ孤児

世界のエイズ孤児の数は 約1660万人

 

サハラ以南のアフリカに約1480万人

エイズ孤児はアフリカに集中しています。

 

そしてエイズ孤児は増え続けています

 

南アフリカ共和国のエイズ孤児の数は、2011年の統計では約210万人と言われています。

2009年の190万人よりも20万人も増加しています。

 

その中にはHIVに母子感染した子供も多く存在しています。

 

また両親だけでなく片親をなくした場合も、私たちはエイズ孤児と呼び、エイズ孤児の統計に反映されます。

なぜなら、貧しいシングルマザーなど片親の下で生まれ育つ子どもも、南アフリカではたくさんいるからです。

 

 

6.エイズの影響を受けて育つ子どもたち

エイズの影響を受けて育つ子どもたちには

  1. エイズ孤児
  2. エイズ孤児が引き取られた家庭の子どもたち
  3. HIV感染者やエイズ患者、エイズ死の多い地域で暮らす子どもたち

がいます。

つまり、南アフリカ共和国のようなエイズ禍の状況になってくると、すべての子どもたちが何らかの形でエイズの影響を受けながら暮らしていることになります。

→くわしくはこちら

子どもがHIVエイズの影響を受けるということ

例えば・・・

  • 親の看病をしなければならない
  • 親を失うかもしれないという不安をいつも抱える
  • 学校に行けなくなる(看病やストレス・不安で)
  • 学校をドロップアウトしてしまう(学ぶ意欲を失ってしまう)
  • 家が貧しくなる
  • 栄養のあるものが食べられなくなり、親のエイズ死を早めたり、子どもが栄養不良になる
  • 親を失う
  • いじめられる
  • 愛情に飢えた中で人格が形成されていく
  • 虐待を経験しやすい
  • 長期的なトラウマや心理的な問題を抱えやすい
  • 犯罪に巻き込まれやすい
  • HIVに感染しやすい人生(自分を大切にしない人生)になりやすい
  • 若くして妊娠しやすい 

など、さまざまな困難を抱えやすくなります。

→エイズの子どもたちへの影響について

7.貧困がもたらす南アフリカの問題

格差社会の中での貧困

coming soon・・・

若者の抱える闇  ~犯罪、薬物依存、アルコール依存など~

coming soon・・・

8.南アフリカの失業率

coming soon・・・

ニバルレキレが大切にしていること。
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3000円で1人のエイズ孤児を1ヵ月サポートすることができます。
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HIV陽性者の生活を支援
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エイズ孤児を守る、スラムでのコミュニティづくりの活動・セチャバセンター
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