さまざまな孤立の中で生きることになったとき。

人はいろいろな孤独を体験しながら生きています。

 

人によって孤独感はさまざま。

ただ、「ひとりで、のんびり、気持ちいい!」と思う孤独でないとき、孤独というものはしんどく辛いものです。

 

ニバルレキレが南アフリカでHIV陽性者やエイズ患者、エイズ孤児や遺族と出会う中で。

3.11以降に東京で避難者の方たちの支援を始めた中で。

 

あるいはその他私達ソーシャルワーカーという専門職を続けてきたこれまでの様々な職場で。

 

たくさんの人の孤独とともに歩んできた気がします。

 

 

アフリカで大きな問題になっているのは、貧困とエイズでしょう。

南アフリカでは、HIV陽性者つまり当事者の大きな社会運動の中、必要な治療を無料で手に入れることが可能な時代となってきましたが、それでも多くのHIV陽性者の方は自分の境遇に秘密を抱え、孤独に苦しんでいます。

エイズ孤児も子どもたちの世界の中で、引き取られた家庭の中で、大きな孤独を抱えながら日々を前向きに生きようとがんばっています。遺族も同様です。喪失感=孤独に他ならないのですから。

 

そういった、個人の心のうちで個人的に抱える孤独だけでなく、

人は「家」「家庭」「家族」という枠組みの中で、孤独をつくってしまうことがあります。

 

日本でよくとりあげられるのは、家という密室の中で起きてしまう、虐待やDVを含めた家庭内暴力ではないでしょうか。家という人が安心して暮らすための場所が、孤立をつくりあげてしまうのです。

 

そして地域社会。コミュニティ。

何か秘密を抱えてしまったがために、病を抱えてしまったがために、障害を抱えてしまったがために。

何かの理由で、本来生きてきたコミュニティを出て行かなければならなくなったがために。

 

いろいろなケースがあります。

南アフリカならば、エイズで差別された人が、コミュニティを出て他の地域、多くはスラムなどを彷徨うという場面にたくさん私達は遭遇してきました。

他にも海外では多くの紛争や対立のために、自分の故郷や帰属している社会・職場・学校・コミュニティを出て避難しなければならない、難民と位置づけられる方たちがたくさんいます。

 

この喪失感を伴う孤立も、強烈な苦しみを人に強います。

 

それから情報。

情報にアクセスできないために、孤立してしまう場合。

あるいはその逆に、多くの情報の波にのまれて、どうしていいかわからなくなってしまう場合。

どちらの場合にも追いつめられるような、混乱してどうしていいかわからない、そんな孤立感で一杯になります。

 

ソーシャルワークでは、人々のこれらの孤立に寄り添うことが、何よりも大切ではないかと

ニバルレキレでは考えています。

 

密室を取りのぞくこと。

 

「本当に・今この場で」必要な情報や支援だけにつながれるように。

本当に必要な場所や人、信頼できる人につながれるように。

安心できる場所に帰属できるように。

 

密室を取りのぞきながら、同時に、

密室から出ようと努力する人たちが陥りやすい

「情報におどららされる」「不安をあおられる」「自分を責めてしまう」ことから

出会う人たちを守っていくこと。

 

それらが、ソーシャルワークなのではないでしょうか。

 

それが大前提にあって、その上で初めて人は自分に必要な社会的なアクションを

人生のために起こしていける、前へ進めるのではないかと、ニバルレキレでは

考えています。

 

ときに、あえて目の前にいる人に、例えば主治医や、主要な相談先であっても複数いる場合は

誰か1人のスタッフと、本当に信頼できる家族や友人といった、限られた相手とのコミュニケーションのみで

数ヶ月を過ごすことをお勧めすることがあります。

 

その中で、その人の心と頭と体に、まず休息をとってもらい、

そして「今本当にすればいいこと」だけ、に焦点をしぼる作業をします。

 

その他はすべて「たとえ気にはなっても棚上げしても大丈夫なこと」

「次のことは、次に必ず一緒に考え、一緒に行動し、その人が「もう大丈夫」と思えるときまで寄り添うこと」

のメッセージを常に伝えていきます。

 

そのような情報その他のシャットダウンは、これは孤立ではなく

安心した「自分をケアする時間」となるのではないかと思うのです。

 

こういった出会った方と、チームになったような作業は、とってもその人にとっては、

しばらくは不安で仕方がない時間だと思います。

 

ニバルレキレがおつきあいしている南アフリカのある家族は、

10年目にようやく家族の死について自分の気持ちの整理をするだけの

ゆとりを取り戻しつつあります。

 

人が孤立から抜け出すには、本当に本当に長い時間がかかるのです。

 

孤立には何かの喪失体験がつきものです。

 

何かを背負うことは、同時に何かを喪失することを意味しています。

 

喪失から、前向きな何かを得たという意味を見出していく作業ほど

人の人生で大きく、過酷な課題はないのではなにでしょうか。

 

できれば、そういったことにも、ゆるやかに向き合えたら良いですが、

多くの場合に、ソーシャルワークは、ものすごい直感に近い判断力と、

行動し交渉し、調整し、交通整理していく瞬発力と、

心の揺れに寄り添うための、自分の心の共振していく力や

聴く力、受けとめる力を持つための、日頃からの努力が

求められる仕事です。

 

ニバルレキレの私たちは、これからもこれらの、

孤立に寄り添うスキルを、あげながら

 

南アフリカのエイズとともに生きる人たち

 

そして、被災された方たち

特に原発災害による、避難生活を送っている送られている方たち

 

と一緒に活動していきたいと思います。

 

このように限定するのは、私達が本当に機動力を発揮できるエリアが

南アフリカ共和国の、ハウテン州エクルレニ市という地域と

東京という場所であるからです。

 

でも。もちろん。

 

生きづらさを抱えるすべての人たちに、寄り添いたいと思います。

メッセージを伝えていきたいと思います。

 

 

 

長い文章になってしまいましたが、読んでいただいてありがとうございました。

 

 

代表 小山えり子

 

 

 

ニバルレキレが大切にしていること。
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3000円で1人のエイズ孤児を1ヵ月サポートすることができます。
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貧困地区や施設のエイズ孤児を支援
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エイズ孤児を守る、スラムでのコミュニティづくりの活動・セチャバセンター
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さまざまな相談活動、交流会や自助グループによる居場所づくり「わかちあい@東京」を行っています。
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