【南アフリカ】
セチャバセンターのあるエマプペニはずっと昼間の断水が続いており、給水車が不規則な時間ではありますが、まわっています。
住民同士で「今日は午前中らしい」「午後らしい」と情報交換し、そして誰かがバケツ当番をして、待ち続けます。
訪問相談を続けているHIV陽性者の世帯によっては、「給水車の水だと衛生状態がわからない」と、同じく、不定期に深夜の2時前後に1時間ほど復旧する水道水をバケツに汲んで、ためています。
こちらの写真の世帯は、HIV陽性者の女性がおり、夜中に水道管を流れるわずかな水の音に起きて、彼女が自分でその音に飛び起きて夜中の1時間ほどのチャンスに水を汲んでいます。
「水を沸かしたらどうか?」という考えが、一瞬私には浮かびますが、そのためには今度は「電気」を購入しなくてはなりません。南アフリカでは電気はプリペイド式なので、購入しなくては使えないのです。
経済的に困窮している彼女の家では、たびたび知人らに「電気」の購入のための借金もしているそうです。
(電気事情はまた別の機会に紹介したいと思います。)
では焚火?と簡単にはいきません。近くにたくさん燃料となる木材が彼女の住むタウンシップに落ちているわけではありません。石炭を利用してストーブやドラム缶での焚火をするのですが、石炭もやはり購入するもの。
彼女にとって現実的で精神的に一番納得できるのは、夜中に水を汲むことなのです。
セチャバセンターも、もちろん断水が続く中で活動しています。
給水車に交渉し、必ずセチャバセンターに寄ってもらうことが幸いできています。
給食を百数十人分、それからその後の食器洗い、子どもの手洗い、ポータブルトイレの掃除、野菜を作っている畑への水やり・・・・。
多くの作業を女性たちが中心になって行っています。
アフリカンママは本当にたくましいです。
セチャバセンターに通うエイズ孤児もそれらの作業を手伝ってくれているんですよ。
「自分たちのセンターだから」って。
スタッフは「子どもにはすべてが遊びになるのよ」と笑って言いながら、手伝ってくれた子どもを抱きしめます。
いつになったらこの状況が改善するのか、わからない状況ですが、
みんなで本当に頑張っています!
どうぞ皆さんもこのタウンシップ、「エマプペニ」の住民たち、エイズや貧困とともに力強く生きる人たちのことを
応援してくださいね。
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