発信された時期としては1月のニュースになってしまいますが、
現在進行形のアフリカで行われているHIV啓発のためのキャンペーンを紹介しますね!
アフリカの人たちは、ご存じのとおりサッカーが大好き。
南アのタウンシップでもサッカーボールが買えない子供たちは
パンの入っていたビニール袋を器用にまとめて丸めて、サッカーボールを作って、
舗装されていない路上で赤土だらけになりながら走り回っています。
そのサッカーをHIV啓発に活用しよう!ということで
【プロテクト・ザ・ゴール】というキャンペーンがアフリカで始まっています。
1月19日に南アのジョハネスバーグで行われた「オレンジ・アフリカカップ」での
UNAIDS(国連合同エイズ計画)の事務局長の宣言からスタート。
世界中で、15~24歳のHIV陽性者は460万人、毎日2300人がHIVに感染しています。
HIV治療へアクセスできない人はまだ世界中にたくさんいます。
HIV治療の公費負担が2004年から始まっている南アでも、
実際に治療を必要としている人で治療を受けられている人はまだまだ一部。
また治療をスタートするかどうかには、免疫機能がどれだけ低下しているか、
ということを判断していくのですが、日本でだったら治療をスタートできている人が、
南アでは治療の対象にはなりません。
かなり免疫が落ちた状態で、ようやく治療につながる・・といった状況にも対策が急務です。
それからHIVエイズの問題の難しさは、
「世界で感染している」と確認されている人たちは「HIV検査を受けた」人たちであるということ。
検査を受けていない、潜在的なHIVに感染している人がたくさんいる可能性があるということです。
その中で感染が拡大している、という状況も変えていかなければいけない。
これは日本にも起きている問題です。
このキャンペーンでは、2015年までにARV治療を1500万人が受けられるようにすることを目標としています。
いろいろなアフリカ諸国の大統領等がキャンペーンへの貢献を表明しています。
「オレンジ・アフリカカップ」では、
スタジアムの大きなスクリーンにHIV啓発についての映像も映されたり、工夫がこらされていたそうです。
オレンジ・アフリカカップは既に終了していますが、
キャンペーンは2014年にブラジルで開催予定のFIFAワールドカップまで続く予定です。
サッカーを通じて、特に若い人たちへのHIV啓発を目指した活動です。2014年まではあっという間!
一人でも多くの人がHIVエイズについて深い理解をし、自分と大切な人を守るためのアクションを起こすことを願ってやみません。
(South African Football Associationの記事を引用しながら書かせていただいています)
(小山)
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