HIV/エイズで親を亡くした子どもたちはエイズ孤児と呼ばれています。
エイズ孤児たちは世界で1660万人をこえている、といわれています。
サハラ以南アフリカには1230万人以上のエイズ孤児がおり、エイズ孤児はアフリカに集中しています。アフリカ社会へ及ぼす長期的な影響が心配されています。
ニバルレキレの活動する南アフリカ共和国には190万人のエイズ孤児がいます。
ニバルレキレがご支援受けている中で現在支援できているエイズ孤児、つまり名前と顔がきちんとわかり、どんな暮らしをしているのかを把握しながら支援できている、エイズ孤児の数は430人。
この子どもたちに、給食プログラムやアクティビティ、必要な子どもには、家庭訪問その他のかかわりをしながらメンタルケア、生活支援や学業の支援を行なっています。
この子どもたちへの支援活動の内容は全て、コミュニティに暮らす住民が自分たちで決めて実行しています。
エイズ孤児たちは、南アでは多くの場合、親戚の家に引き取られます。私たちの活動している地域(エマプペニ)は失業率も5割を越える貧しく不便なタウンシップです。
親戚の家でお腹をすかせて我慢している場合もあります。中にはきちんとケアしてもらえない場合もあります。
そして、何よりエイズ孤児たちは、お母さんやお父さんが病で苦しむ姿を亡くなるまでずっと見て幼い時機を過ごしています。親を失うかもしれない不安と、親が苦しんでいることへの心の痛み。子どもらしく元気に遊べずに過ごしてきた子もいます。
エイズのために親が差別される姿を見た子もいます。自分がいじめられた子もいます。
エイズのために子どもが子どもらしく生きる権利、生き生きと遊び、楽しく学び、栄養のある食事や、安全な住まいや、ケアしてくれる大人に不足して育った子どもがたくさんいるのです。
地域のみんなでエイズ孤児を支えていくことで、子どもに笑顔を取り戻したい。そう私たちは努力しています。
給食プログラムは今の私たちの資金だと週2回のサービス、つまり年間に4万1600食しか提供することができません。
この給食プログラムは、地元のテンベリシェ学校と連携しています。子どもの学校生活や家での様子などをモニタリングしながらの活動です。
テンベリシェ小学校は全校生徒約800人の半分がエイズ孤児です。
給食プログラムとアクティビティがスタートしてからの5年の活動で、登校拒否をしていた子どもたちが笑顔で学校に通ってくるようになりました。
自分がエイズ孤児だと、笑顔で子供が堂々と言えるようになりました。
100円で、一人のエイズ孤児の子が栄養バランスのとれた給食を1回食べアクティビティに参加することが可能となります。
また私たちは、このエイズ孤児支援の活動を5年間、無償で行なう住民たちが、収入を得られる体制を作っていくことによって、この地域の大人たちの失業の問題にもかかわれるように、今後努力を続けていきたいと思います。
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