ブレンダ・フォッシーという、急逝してしまった、
南アの人気ゴスペルシンガーの1曲のことを書きます。
ブレンダのCD Malibonbweには、忘れられないほどに心を震わせる曲が
いくつか入っています。
一番最初の曲は HARA LEBITLA(ハラ・レビテャ)といいます。
ズールー語で唄う彼女の曲は、聴いてすぐには歌詞は私にはわかりません。
その歌詞のことを、仲間がメールで教えてくれました。
私が死んだら、私の為に泣くのは止めて。
泣かれると、貴方を置いて、安心して天国に行けないから。
私がブレンダの曲を友人にリクエストし、そのCDを聴きはじめた12月の夕暮れ。
聴きながら、窓の外をひっそりと見つめ泣いていた、エイズ孤児の少女。
彼女が、大切な弟をエイズで失い、そのお葬式で流れたのはこの曲でした。
日本にいて、お葬式には参列していなかった私の心に飛び込んできた、HARA LEBITLA 。
はからずも少女を泣かせてしまった自分。
彼女も弟も、以前は私の胸元にも届かない身長だったけれど、少女はもう肩を越しました。
弟はどうだったのだろうか。
その頭をなでることはもうできません。
なで続けることができたかもしれないけれど、できなかった。
その喪失感を自分は忘れてはいけないように思っています。
少女、そしてたくさんのエイズ遺児・孤児たちのために、何かを本当に背負うことが
私たちにできるのだろうか?と日々、問い続けています。
少女は今、スクウォッター・キャンプでの暮らしからの自立をめざして、
新しい土地で通いだした学校の学業をこなすという高い壁にぶつかっています。
そして母子感染している彼女は、ARV治療を受けること、
つまり一生薬を飲み続けなければならないという自分の人生に
もがいています。
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